「YOU設計さんは「設計の難しさ」と「良い設計」が何かを理解し、それを生み出す力を持っている」

㈱TOWA 設計について

不動産取引から設計、小規模建築の設計まで幅広く行う。

大型商業施設(配送センター、ホームセンター、家電量販店、ショッピングモール等)、物流倉庫、老健施設など、中には2万平米を超える大型案件の設計など行い、土地の選定から開発設計、建物設計、現場監督までをワンストップで提供する。

建築予算の管理もシビアに行うことを得意としており、最大4億円の予算をカットした実績も持つ。 公式サイト:株式会社 TOWA

昔から一緒に仕事をしてきて、辛いときや大変なことも多くを共有してきた

Q.TOWA設計様ではYOU設計とどのような関わり合いをされていますか?

YOU設計さんとは長い付き合いで、単に仕事をともにする仲というより、お互いの苦労や大変なことも多くを共有してきた仲だと思っています。

それこそYOU設計さんは最初は弊社の中にいて、独立して徐々に大きくなっていって、という姿もそばで見てきたので、今の姿までの過程の中で多くをすり合わせ出来ていてると思っています。

今は建築コストを抑えるために計画図の段階で基礎構造や杭の施工方法の選定、本体フレームの構造方法(ブレース構造、ラーメン構造の選定)、床荷重により床の設計仕様の検討(デッキ床、コンクリート床等の選定)等に於いて数種類の造パターンで概算予算を出す作業をしていますのところでお互いに関わり合っています。

大型物流倉庫になれば床荷重が2.0t/㎡以上のものや、2 階に大型のトラックが出入りする様な案件、搬送機械の関係で大スパンを求められる設計まであり、構造設計次第で建築コストに影響がかなり出ます。

その為、仮定断面の設計段階で数種類の構造設計を行いコストパフォーマンスの良い構造計画をこちらで企画し、設計に反映してもらっています。

YOU設計事務所を一言で言い表すと?

Q.長年の関わりを持つTOWA設計様から見てYOU設計を一言で言い表すとどんな会社だと思いますか?

YOU設計さんは「設計の難しさ」を知り、「良い設計」が何なのかを理解した上で、それを形にする会社だと思っています。

なかなかあの年でこういう設計ができる事務所は少ないと思います。

Q.「設計の難しさ」とはどんなところにありますか?

例えば設計として最低限求められる点は法的に見れば建築法に基づいた水準設計が立案できるか、という点ですが、そういう下限のところでの話ではなく、もっと突き詰めたところでYOU設計さんは話ができる会社だと思います。

法的に問題がないとして組み上げ られた設計でも、当然、その設計によって建てられた建物で生活や作業をするのは人です。

そういう突き詰めて行くと、単なる構造設計だけでなく環境設計も必要になってくるわけですね。

この部分が難しい。

構造設計だけなら答えに行き着くということもあるが、環境構築はそうもいかないんです。

建物は建てたら数十年姿かたちを変えずにあり続けますが、そこに携わる人は変わっていきます。

人が変われば価値観だって変わりますし、時代が変われば求められることも変わります。

その時正解として導き出した設計としての回答が人や時代が変われば不正解にだってなり得るわけです。

「良い設計」とは

Q.それを踏まえてTOWA設計事務所様が思う「良い設計」とは具体的にどういうことでしょうか?それぞれ詳しくお聞かせください。

  1. 使う人の今の価値観を反映した設計
  2. 未来を考慮した設計
  3. 安全性を満たす設計
  4. これらを予算内に収める設計

1.使う人の今の価値観を反映した設計について

例えば、最近の傾向として大型の工場設計では、コロナ対策を含んだ設計が多くあります。

大型の工場設計では単に耐震性に配慮した設計を行うだけではなく、人々の導線を配慮した構造を大事にします。

今や普段の生活の中で当たり前の様になったアルコール消毒や手洗いといったコロナウィルス感染対策が動線の中で自然と行えるような部分を設計に落とし込んだりします。

こうした点が予め設計に反映されているかどうかで完成後の体験は大きく異なります。

例えばこうした導線やスペースを含まずに設計を行った場合、アルコール消毒を置くスペースがなかったり手洗い場が遠くて面倒くさくなって対策の実行率が落ちたりする。

当然、感染リスクも高くなるので、会社としての運営リスクも高まる、といったことにもなりえますね。

また、実際にその現場に携わる方の価値観を大事にすることも忘れてはいけません。

よくあるのは「施主様」の趣向や価値観で要望を頂いた結果、完成後に実際に現場を活用する方々にとっては不都合性があったり、使いづらさを感じられてしまうことです。

ご依頼いただく方と実際にその場所に携わる方が異なること、そして施主様が決して現場の声をすべてを把握しているわけではないことを予め考慮して提案書に落とし込むことが大事だと考えています。

2.未来を考慮した設計について

例えばおじいちゃんの時代に建てた当時最新だった家は孫の代にもなると、そこで住むことの不便さや居心地の悪さを体感するでしょう。

間取りや生活様式というのは、2世代も離れればそれまで想像出来なかったような変化が伴うこともあります。

例えば私たちのおじいちゃんの時代では、スマホやタブレットの登場は想像出来なかったことでしょうし、それによって例えば読書体験などは大きく変わっていると思います。

今は大きな書斎がなくてもスマホの中にすべて入ってしまいますからね。

過去に良いとしたベストな答えがそのときには不正解になることもあるわけです。

究極言うと、人の好みや趣向も入ってくるため、何が正解か、というのは一つではないんですね。

こうした将来的な矛盾に向き合わなければならないのが設計の難しいところだと思います。

もちろん、今そこに住む方やその建物に携わる方々が使いやすい、必要とされる設計であることは最重要ですが、将来的な拡張性や改築性なども可能な限り考慮した設計ができることは、単なる建築資産としての価値だけでなく、利用価値や情緒的な価値に結びついていることだと思います。

3安全性を満たす設計について

当然、建物の使いやすさも、住心地の良い住まいも、安全性が確保された上で成り立つものです。

ただ最近の設計思想の中には基準を満たせば良い、という場当たり的な考え方もやや見受けられます。

法的な水準を満たすことが正しさになってしまっては、現場で生活や活動する人々の真の意味での安心感は築けないでしょう。

私たちがやっているのは、法律に準拠した設計だけでなく、人々に安全性と安心感をもたらす設計だと思います。

4これらを予算内に収める設計について

これまでのお話を語ることは設計の良し悪しを判断する上で大事なことですが、経済性を語ることはそれ以上に大事なことです。

経済性を追求することはよい建築を生み出すことに繋がるからです。

「使いやすい・拡張性のある・安全・安心な設計です、でも予算をオーバーしています」これではこの案件は成立せずに建てられることはないでしょう。

良い設計とは、様々な配慮を含めつつ現実的な範囲に落とし込み、実現へと向かわせることだと思います。

YOU設計が提案する設計とは

Q.これを踏まえてYOU設計(弊社)が提案する設計とはTOWA設計事務所様から見てどう写るでしょうか?

YOU設計さんではこうした「良い設計」を形にする力をしっかりと持っている設計事務所だと思っています。

設計とは一人で考えると固まってしまうもので、一人で追求していくと必ず壁に当たります。

そうしたときには必ず第三者の意見を取り入れることで解決の糸口が見つかるものなのですが、YOU設計さんはこうしたことを自然と行う社内構造になっていると思います。

社内には各分野を専門としているスタッフが多数在籍しており、それぞれの視点から意見が生まれるため、多方面から見て整合性の取れた質の高い設計になっています。

また、YOU設計さんでは昔から現場の経験や施工管理していた経験もあるので、単なる設計事務所の視点だけでなく、全体のなかでの設計事務所の役割やその設計が与える影響についても配慮がなされたものになっています。

現場の都合や処理なども知っているので素材選びなどの視点から構造計算を行うこともできるので、単に数字と向き合っただけでは出せないような提案も出せるのが他とは違うところではないでしょうか。

YOU設計とのトラブルなどについて

Q.これまでYOU設計との付き合いの中で「うまくいかなかったこと」などありましたか?

これまでのやり取りの中では特にありませんでした。

長い付き合いの中でお互いに理解している部分があるのと、同じ水準で話ができること、そして同じ方向に向かって進めているな、というのが大きいと思います。

安全性への重要性やコスト面での削り方、これまでお互いに相談を繰り返す中で培ってきた文脈で会話ができるので、スムーズに話を進められるのがありがたいです。

また、要件の大事なポイントは確認を徹底して進めてくださるので、抜け漏れなく進められる安心感もあります。

設計事務所としてのYOU設計の評価

Q.TOWA設計事務所様から見た弊社の評価をお聞かせください。

YOU設計さんは、レベルの高い設計、最新の法的水準に準拠した構造計算、こうした点をしっかりと押さえているのは言うまでもありませんが、「一緒に良い提案に繋げていこうという姿勢や価値観を持っている設計事務所」です。

これらは代表の猪又さんが大事にしてきた価値観でもあると思いますが、しっかりとスタッフへと引き継がれているのだと思います。

また、多くの設計事務所は人材不足や継承課題などを抱えるものであり、業界的にも設計士がなかなか増えないことは課題でもありますが、YOU設計さんは若手の育成にも力を入れている点も他の事務所では見られない珍しいところです。

設計は人とコミュニケーションを取って、色んな角度から意見やチェックを行って初めて良いものになります。

他の事務所ではなかなかできない、多方面からの意見や多彩な提案が出せるのはこうした「人を大事にする」ことに力を注いでいるからなのだと私は思います。

これからのYOU設計に期待すること

Q.弊社にこれからの関係の中で期待することや求めることなどあればお聞かせください。

YOU設計さんはこれから構造提案のところはどんどん伸びていくと思います。

若さや感性を武器にして新しいことにチャレンジしていく姿勢も他の事務所では出来ないことや、よりよい提案を出していくことにつながっていくはずです。

また、代表の猪又さんは実直な性格でそこがクライアントに大きな安心感や信頼感を与えていると思います。

その点はこれからも変わらずいてもらえたら良いのではないかなと思います。

また、これまでもお互いの辛いときのことも知って支え合ってきたこの関係を大事にして行きたいと思います。

なにかタイミングやお互いの考え方などが合えば、将来的にまた一緒になれれば面白いかなとも思っています。

何れにせよ、お互いの持ち味を生かしていくこと、その関係でいられれば嬉しいです。

今後とも宜しくお願い致します。

株式会社TOWA設計 東 英夫

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